写真立て選び

母の葬儀を終え、初七日も過ぎてから私はシンガポールに戻りました。
葬儀社が、母の遺影と同じものを小さいサイズでも用意してくれていたので、私はそれをシンガポールに持ち帰りました。父がほれぼれとしていたあの写真です(→記事)。

ペラっと写真一枚を持ち帰ったものの、ちょうどいい写真立てが我が家にはなかったので早急に用意することにし、すると、すぐにピンと思いつきました。
東南アジアは錫(すず)の産地。機会があればいつか、ピューターで有名な「ROYAL SELANGOR」の製品を購入しようと思っていたことを思い出したのです。ライアンに付き合ってもらって、週末にシンガポール内の店舗を訪れました。

 

事前にHPを見て、どんなデザインのものがあるか確認し、実際の写真を持参し店舗に出向きましたが、それでもやはり悩みます。
☆ROYAL SELANGORのHPは、こちら

シンプル過ぎるデザインだと、遺影感が半端ないし(遺影だから当たり前なんですが、笑)、装飾が多いと母の雰囲気に合わず、モダンなデザインや洋風テイストが少し入ると和服にマッチしないのです。
写真を入れたり出したり、近くで見たり遠くから見たり、散々悩んで決めました。

 

素敵な箱に入っています。

 

オープン!

 

こちらに決めました。

 

写真を入れるとこんな感じ。

 

マットに鈍く光るフレームにノット(結び目)とグログランリボンのデザインです。
写真立てが和風すぎると我が家のインテリアに合わないし、洋風すぎると写真の中の母の和服と合いません。このデザインだと和洋のどちらにも合わせやすいのではないかと思います。

 

ところで、遺影の背景が紫がかったピンクのグラデーションになっているのですが、珍しいと思いませんか?
今は背景の色を選ばせてもらえるらしく(私は知りませんでした!)、8色の中から選んだそうです。で、この色は画家である伯父が選んでくれたそうで、色を学んだ者としては、「さすが!!!」としか言いようがありませんでした。

というのも、カラーコンサルティング(→記事)の勉強中の昨年、モニターとして母にも協力してもらいましたが、この色は母のベストカラーのうちのひとつだったからです。

それから、実は、私の選んだ写真立てのフレームがマットに光るタイプのものを選んだのも、カラーコンサルティングから導き出した結果でもあります。
母の場合は、キラキラピカピカに光る素材感よりも、質感にニュアンスのある鈍い光り方をするものの方が似合うタイプでした。生前にコンサルした時ももちろんそうでしたが、写真の中の母もやはり同じでした。
なぜなら店員さんが勧めるキラキラするフレームも試してみたのですが、商品自体を見ている分には素敵でも、母の写真を入れるとどうにも母が居心地悪そうで、落ちつかなそうだったからです。
最もしっくり来て、落ち着いて見えたのがこのデザインだったというわけです。

 

遺影ひとつでもカラーコンサルティングを活かせるのだなぁと思った瞬間でもありました。

 


お母さんにバイバイなの

 

最後に。遺影に選んだこの写真は、昔、お仲人さんを頼まれた際に新郎新婦の写真撮影時に一緒に撮ってもらったもので、自前の留袖を着たものでした。なので、ちょっぴり、というか大分若い時のものなのですが、そこはご愛嬌。母はこの頃と印象としてはそれほど変わっていませんし、この写真の母が一番母らしいと、父が選んだのです。
ちなみに、元の写真の母の隣には父が写っているのですが、父はこの時から比べるとかなり老けて、見た目が変わりすぎてしまったため父の遺影にはこの写真を使えないね、というのは笑い話。

遺影を自分で用意することを最近は終活の一環で聞きますし、いずれ私も用意しようと思ったのですが、ライアンの祖父なんぞ一度ならず二度も遺影を撮影して自ら用意していたそうですが、実際にはその遺影が使われなかったという切ない結末と相成りました。。。どういう理由でそうなったのかはわかりませんが、たとえ自分で用意していても使ってもらえないこともあるとは! いずれにしても、なんともやりきれませんねぇ。。。

 

今日も最後までお付き合い頂きありがとうございます。

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