人生最大級の断捨離とは?

1年10ヶ月前、こんなことをしていました。
大断捨離!

2013年3月にシンガポールに引越した時には当面の生活に必要なものを持っただけでしたので、おおかたの荷物は日本の自宅に残したままでした。それから4年以上経ちましたがその間、日本に一時帰国しても時間の節約のために都内で過ごすか、または実家に帰省するかのどちらかで、自宅に泊まることはほぼありません。
そこで、思い切って自宅の荷物の整理をすることにしたのです。

家一軒分をたったの3日間で、倉庫に入れるもの、実家で預かってもらうもの、処分するものとに分け、さらに実際に処分をするところまでを一気に、8月の暑い最中に行うのは想像以上に大変でした。。。

と、ここまでが以前の内容。

 

実はこれ、自宅を売却する準備でもありました。

荷物をかなり残していた自宅には、私の実家の両親に月に1回程度の頻度で通ってもらい、メンテナンスをお願いしていました。そのうち、母に病気が見つかり抗ガン剤を始める頃になると、体力的に母は厳しくなってしまったので、父ひとりで通ってくれていました。父は定年退職後もフルタイムで仕事をしながら母の看病と家事をしていて、その上私たちの家のメンテナンスまでしてくれていたのです。年齢を重ねてきた父を思うと、さすがに忍びなく感じておりました。

また、私の持病の方は小康状態であったのですが、それでもいよいよ覚悟をしなければならない年齢になっておりました。つまり、子どものいない人生を自ら選択する時期でした。
私たち夫婦は周りに比べて結婚が早く、その分、自宅を持つのも早い方だったかもしれません。というのも、家を新築したのはライアンが20代でしたから。その当時の私たちは、病気のことも子どもを授からない人生になることも全く想像していませんでしたので、一般的な20代夫婦のように子ども部屋を用意しておりました。すなわち、新築時に想定していた家族構成と今とではギャップがあるということです。そしてそれは、どう考えても今のライフスタイルに合いません。

そして、シンガポールに住んでからというもの、私たち夫婦の価値観は激変しました。日本にいた頃には接点を持ちようがなかった人々と交流するようになったからです。人生を謳歌するとはこういうことを言うのか!と、それを体現する人々を目の当たりにすると、今までの自分の狭い枠内でしか考えられなかった価値観なんて、どこかへ吹っ飛びました(笑)。
思い入れがある家、愛着のある家だからとずっと握りしめていてもどうにもならない。今の私たちに合わなくなってしまったものを持っていたところで意味のないことだと気付かされたのです。

もちろん、売却ではなく賃貸も考えました。が、これらの理由が重なったのと、戸建て住宅の場合の貸主の負担や築年数、また地域性などを考慮した結果、売却することにしたのでした。

 

決心してからは早く、それが冒頭の「大断捨離」だったというわけです。

そして、無人の家ではありますが、それでも実家に預かってもらう分の荷物を少し残していたので、不動産屋さんに鍵を預けるのは慎重になりました。そこで何社か検討し、吟味して決めました。(吟味して決めた担当者が転勤になってしまったという悲劇に見舞われるのですが…)

それから月日が流れ、ついに我が家を引き継いでくれる方が見つかりました。

こだわって作った愛着のある家でしたから、こんな人に買ってもらいたいとイメージしていた、その想定以上の方に引き継ぐことが出来て心底うれしく思いました。それは私たちの想いまで汲んでくれる若いご夫婦でした。
本当にこんなことってあるのですねぇ。鳥肌が立ってしまうくらいのご縁でした。。。

 

私たちは偶然にも条件にピッタリの土地を見つけ、学生時代から建てたいと思っていたハウスメーカーで家を建てました。そして家づくりは本当に本当に楽しかった。そこで暮らした日々もいい思い出。帰る度にいい家だなぁと思った家でした。

 


メーカーからの要請で雑誌に掲載いただいたのも、いい思い出です

 

残りの荷物を片付けに一時帰国した時、自宅近所の神社に今までの無事を感謝しにお詣りに行きました。そこで最後におみくじを引いたら、なんと大吉。


幸先良さそう

 

自宅で暮らしていた時には、いつか手放す日が来ることなど想像もしていなかったし、初めはそんな考えが浮かぶことすらありませんでした。私にとって自宅の売却とは大層なことだったからです。
それでも今は、家を作るのも手放すのも、いい経験だったなぁとしか思いません。悲しいとか切ないなどのネガティブな感情はゼロです。不思議です。
この一連の、家一軒分のモノを見直したこと、そして人生最大級の持ち物である家を手放したことは、私の持ち物に対する意識を大きく変化させました。
と、そんな気付きを得たのですが、かなり長くなりましたので、その話はまた後日。。。

 

最後に。大切な家を引き継いでくれた若いご夫婦が、その家で幸せな時を過ごせるよう心から願ってやみません。

 

今日も最後までお付き合い頂きありがとうございます。

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