シンガポールらしい風景のひとつ、ショップハウスが立ち並ぶ街並み。
有名なのはカトン地区ですが、シティエリアにもショップハウスの美しいエリアがあるのです。短い滞在日数のご旅行中に訪れるなら、こちらの方が便利かもしれませんね。その場所とは、雫家も大好きなエメラルドヒルです。(→記事)
このエメラルドヒルのショップハウスの中に有名なお茶屋さんがありまして、以前お茶を購入したことはあったのですが、そこでティーサンプリング(3種類のお茶とそれに合う軽食のセット。中国茶のハイティーのようなもの)が出来るということで、前々から気になっておりました。そこで、ついにこの年末年始の機会に行ってきたのです。
前回の記事でおもしろいところと言っていたのはこのお茶屋さんのこと。その名も、「TEA BONE ZEN MIND」!
飲食店に改装されたショップハウス
ちなみにショップハウスとは、京都の町家のように間口が狭くて奥に長い、鰻の寝床のような造り。元はその名の通り、1階は店舗、2階以上が居住用だったらしいのですが、今では改装されて、全階店舗になっていたり全階住居になっていたりしています。
エメラルドヒルは歴史的にも富裕層の住むエリアだったので、今でもその名残は十分見てとれ、それぞれに趣向を凝らしていてとっても素敵です。
歴史的な建物で、デザインも素敵、しかも豪華。とあれば、内部はどんなことになっているのか興味津々ですよね。(旅行者の方も中をのぞき込んでいる人の多いこと多いこと!)知人でもいれば、ちょっと寄らせて頂きたいところなんですが、残念ながらそんな知人はおりません。
・・・が!あるじゃないですか!ショップハウスの中でゆっくりお茶を飲める場所が!
お店はこんな通りにあります
看板は出ていません。98が目印!
住宅のように見えますが、ここがTEA BONE ZEN MIND
ティーサンプリングの場合は、事前に予約が必要です。ライアンがネットでサクッと翌日の予約をしたら、お店から確認の電話が入りました。普通は1週間くらい前には予約を入れるらしく、直前過ぎたのでしょうか。
建物は1930年代に建てられたものだそう。
入口(玄関)を入ってすぐのこちらの扉は200年前のものを前のオーナーがマレーシアから取り寄せたんですって。美しい。
入ってすぐのところにはお茶が陳列されている販売スペース。
屋内に池があって金魚が泳いでおり、奥には茶器も陳列されていて、シートもあります。以前お茶を購入したときには、このスペースでお茶を出してもらいました。
今回はティーサンプリングなので、階上へ。
3階まで吹き抜けです。
2階に通されてしばらくすると、最初のお茶が運ばれてきました。
この日は、年が明ける前の年末のことだったのですが、日本のお正月からインスパイアされたものがお茶のお供になっておりました。
年越し前におせちを頂くことになり、微妙な心持ちの純日本人の私たち。。。おせちはお正月に頂くからこそ雰囲気が出るというものですが、外国人が解釈するとこうなるのでしょう。日本文化が世界に拡がるのは日本人としては喜ばしいことですし、盛り付けが美しいことは否定しようがありませんけれどね。
そもそも、お正月だからといって特段おせちを用意するつもりがなかった我が家では、お正月気分を味わえることとなりました。ただし、フライングで。
お次のお茶は、こちら。
どんぶりくらいの大きさの器に台湾の烏龍茶(確か高山茶)が入っていて、レンゲが添えられていました。このレンゲで湯呑みにすくってお茶を頂くという趣向です。どんぶりにお湯を足して、心ゆくまで頂けます。
こちらにはお菓子と、お出汁をよく吸った餅入り巾着が添えられていました。お雑煮ですね。
最後のお茶は、こちら。
普洱茶とおしるこ。それから日本のみかんが添えられていました。
このおしるこは、なんと、トウモロコシ入り。甘いものにトウモロコシというのはシンガポール流なのかな。そういえば、日本のカキ氷のような冷たいデザートにもトウモロコシが入っていたことがありましたっけ。
見た目にもトウモロコシの黄色が良いアクセントになり、確かにキレイ。しかも、あんことトウモロコシの組み合わせは違和感もなく、なかなかの組み合わせでした。
のんびりゆっくり、ショップハウスの室内空間を堪能しながら、お茶を頂くこと2時間くらいでしょうか。かつて住んでいたであろうプラナカン(マレーと中国の混血)に思いを馳せつつ、日本のお正月気分を味わうことができました。
華麗なショップハウスで知人宅を訪れたかのような経験をするなら、こちらのTEA BONE ZEN MINDのティーサンプリングはおすすめです。シンガポールを何度か訪れたことのある通の人を連れてきたら喜ばれそう。
ただし、今回の私たちはお正月バージョンだったからか、通常よりお値段が高くて正直ビックリしました。とはいえ、得難い経験となったことは確かです。
☆プラナカン文化に興味をお持ちでしたら、プラナカンミュージアムもあります。見応えあり。→Peranakan Museum
☆ティーサンプリングをしてもしなくても。お茶を購入するだけでも。→TEA BONE ZEN MIND
今日も最後までお付き合い頂きありがとうございます。
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